01話でお話したように神経系の生存条件のひとつは「刺激」です。
もうひとつは「燃料の供給」です。
神経細胞にとっての燃料は2つあります。
それは「酸素」と「グルコース」です。
グルコースは糖が分解されたもので、ブドウ糖ともいいます。
ヒトの大脳を始めとする中枢神経系ではグルコースが唯一のエネルギー源です。神経細胞は細胞内にエネルギー源を蓄えておくことができないので血液中から取り込むグルコースだけが頼りです。
細胞呼吸でグルコースと酸素が水と二酸化炭素に分解される過程でエネルギーが産生されます。
グルコース+酸素→二酸化炭素+水+エネルギー(ATP)
「酸素」「グルコース」どちらかひとつでも低下すると、ニューロンの遺伝子によるたんぱく質の合成が低下して、神経の機能異常になります。
つまり神経細胞が生きていくためには
「刺激」「グルコース」「酸素」が必要ということです。
「刺激」についてもう少し詳しくお話したいと思います。
刺激には2つのタイプがあります。
それは「絶え間なく続くもの(constant)」と「そうではないもの(non-constant)」です。
Constant:筋肉の筋紡錘、ゴルジ腱器官、関節受容器などの様々な固有受容器
Non-constant:味覚、嗅覚、聴覚、視覚、触覚などの五感の刺激
固有受容器(propriocepter)とは、筋、腱、関節にある「空間における生体の位置と姿勢を感受する受容器」です。
感覚受容器である筋紡錘と腱紡錘は筋肉の情報を、常に中枢神経系に伝えています。
関節受容器も様々なタイプがあり、常に中枢神経系に情報を伝達しているものもある。
この筋肉や腱、関節受容器から常時刺激が我々の神経機能の維持に重要ということです。
ですからカイロプラクティックアジャストメントでリセットゲインをして筋紡錘の感度を正常化したり、関節受容器からの入力を正常化することは非常に重要である。
このように私たちの神経系は「レセプターに基づいた感覚依存のシステム」です。
サブラクセーション(ゆがみ)を矯正して正常な情報伝達が行われるようにしましょう。
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